
海抜1000メートルを超える八ヶ岳高原の村々では、お祭りや人の集まりなどに、
よくこのごたもちを作ります。塩味だけでさっぱりと作った枝豆あんは、
かえって豆本来のかすかな甘味が生かされたさわやかな味。きれいな薄緑色といい、
淡白な枝豆あんの味といい、いかにも高原を思わせるものです。
夏の短い高原では、枝豆が豊かに実るころは、吹く風にも近づいた秋を感じさせられます。
この土地の名物、地菜の漬物といっしょにごたもちを食べ、熱い番茶を口にすると、
素朴な豆のおいしさの中に、去りゆく夏への感傷をおぼえます。